中島の地蔵桜目次
- 中島の地蔵桜について
- 中島の地蔵桜 枝垂れ桜
- 中島の地蔵桜 開花情報
- 中島の地蔵桜へアクセス
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- instagramで情報を見る
- Googleで口コミを確認
- Twitterで情報を見る
中島の地蔵桜について
福島県内で有名な桜の名所としてよく挙げられる場所と言えば、やはり「三春の滝桜」ではないでしょうか。福島県田村郡三春町にある樹齢千年を超えると言われる「ベ二シダレザクラ」はその圧倒的な存在感で多くの人を魅了して続けています。日本さくらの名所100選にも選ばれており、この「三春の滝桜」を見るためだけに全国から観光客が訪れるほど人気のある桜です。有名な観光地になっているため、桜の満開シーズンには多くの観光客で混雑することもあります。
そこで少し混雑を避けて静かに桜の木を鑑賞することができる、という意味でもおすすめなのが、福島県二本松市にある「中島の地蔵桜」です。「三春の滝桜」と同じ品種である大きなベニシダレザクラを見ることができます。
比較的新しい桜の名所なので、穴場のお花見スポットだとも言えるでしょう。4月初旬から中旬にかけては、「中島の地蔵桜まつり」も開催されます。祭りの開催時期にはお茶屋さんもでるので、美味しいお茶とお団子を食べながら美しい桜を堪能することができます。また、中島の地蔵桜だけではなく、周囲にはソメイヨシノなどの桜やレンギョウの花も同時期に咲いており、地蔵桜以外の花々も一緒に満喫することができます。
中島の地蔵桜が咲く「中島」という場所の名前の由来は、田園の中に島が迫り出すようになっている地形からついたそうです。地蔵桜の周辺には元々、松の木などの木が生い茂っており、現在のような美しい桜が見えるような整った状態ではなかったそうですが、地元の桜を守るためにと、熱心な人々による有志によって、桜の周辺の整備が進み、2009年ごろから美しい桜の樹形と花の鑑賞を多くの人が楽しめる環境になりました。桜の木の根元に地蔵尊があったことから、「地蔵桜」と呼ばれるようになり、地元の人々にも愛される存在の桜の木となりました。
地蔵桜の背後には、安達太良連峰を望むことができ、すばらしいロケーションの中でお花見を楽しむことができます。残雪の残る安達太良連峰と中島の地蔵桜の風景は、まさに日本の春を代表するような見事な風景。
中島の地蔵桜の前には水をはったきれいな水田があり、その田んぼに映る桜の様子も大変美しくすばらしいものです。田んぼの境界線を歩くことができるので、水田に映える桜の写真もしっかり撮影することが可能です。美しい桜の写真を撮影することができる写真撮影スポットとしても人気があります。
中島の地蔵桜は福島県内の他の有名な桜スポットに比べると、まだそこまで知名度はないかもしれませんが、美しいベニシダレザクラの木は、圧倒的な存在感なので、あと数年たつと、もっと知られてメジャーになるかもしれません。
お花見の最盛期は、人気の桜の名所はどこも大変混雑します。人混みは疲れるから苦手・・・でも年にこの時期だけだから、本当に美しい桜の木を見たい!という人には、「中島の地蔵桜」はとてもおすすめできる桜のお花見スポットです。
また「中島の地蔵桜」のある二本松市には「岳温泉(だけおんせん)」と呼ばれる歴史ある有名な名湯があります。岳温泉は全国的にもめずらしい「酸性泉」で、泉質は殺菌力が高く、皮膚炎やアトピーにも効果があると言われています。
美肌の湯としても知られる評判の温泉です。安達太良山のふもとにあり、大自然に囲まれた風情ある雰囲気が魅力の岳温泉。「中島の地蔵桜」の見物と合わせて名湯を訪れてみるのもよいでしょう。
中島の地蔵桜 枝垂れ桜
「中島の地蔵桜」の推定樹齢はなんと150年と言われています。樹高はおよそ10メートル。また、枝の左右前後に張っている幅を指す、「枝張り」がおよそ30メートルもあります。一般的に桜のシーズンになると、ソメイヨシノの桜が多く植えられている場所が桜の名所として人気が高いですが、枝垂れ桜の木は、たった1本の木でも圧倒的な大きさとその美しさで多くの人々を魅了します。
枝垂れ桜はヤマザクラと並んで、巨木になるものが多く、福島県の「三春の滝桜」や秋田県の「角館武家屋敷通りの枝垂れ桜」など天然記念物に指定されているものも数多くあります。「中島の枝垂れ桜」も、それらの有名な枝垂れ桜と同じく、形状や枝ぶりが素晴らしく、存在感がある立派な桜だと言えるでしょう。
枝垂れ桜とは広い意味では枝がやわらかく、弾力があり、枝が垂れ下がる桜を総称して呼びます。中島の地蔵桜の木も、大きく下に向かって曲がった枝に美しい桜の花がたくさんついています。枝が垂れるのは桜の木だけではなく、イチョウの木や栗の木、ケヤキなどでも見られるのですが、その原因は植物ホルモンの一種が不足して、枝の上部の組織が硬く形成することができず、枝が重力に耐えられなくなるからだとも言われています。
枝垂れ桜は歴史が古い品種の桜で、大変人気のある桜ですが、管理が難しいとされています。強風によって枝が折れたり、幹が倒れたりする心配があったり、病気や害虫の予防も必要です。また、枝垂れ桜で一番枯れてしまう原因となるのが、垂れた枝が地面までについてそこから病気を発症してしまう、という点です。中島の地蔵桜もこういった点に注意しながら地元の人たちの手によって支えられてきました。平成21年には「中島の地蔵桜を守る会」が発足し、地蔵桜の保全や桜の木の育成に力を注いでいます。
中島の地蔵桜は枝垂れ桜の中でも、特に花の色が濃くピンク色がはっきりした品種の「ベニシダレザクラ」と呼ばれるものです。花びらが紅色で小輪の一重咲きの花がたくさんついた枝ぶりはまるで傘のような見事な形。
ソメイヨシノなどの桜が満開の桜並木も魅力がありますが、たった1本の大きくて存在感のある枝垂れ桜をじっくりと眺めるお花見も風情があり良いものです。中島の枝垂れ桜の風景はきっと心に残ることでしょう。
中島の地蔵桜 ライトアップ
中島の地蔵桜は天気の良い日には、背後にある安達太良連峰の景色と合わせて素晴らしい風景を楽しめるのが魅力ですが、実は夜も同様にステキな桜の景色が楽しめる場所でもあります。
日本人には桜の季節になると、昼だけではなく、古くから闇に浮かぶ桜の姿を夜桜見物として楽しんできた歴史があります。中島の地蔵桜も、桜の開花期間には、午後6時から8時まではライトアップされており、美しい夜桜を鑑賞することができます。
たっぷりと水を張った水田がまるで鏡のように、桜の木を映し出し、幻想的に揺らめく桜の木は妖艶で、圧倒的な美しさです。日中に見る桜とは全く違う桜の風景は非日常的で忘れられない春のひとときになることでしょう。
仲間とワイワイお酒を飲みながら桜の木の下で宴会をするのも楽しい時間ですが、静かな場所で壮大な桜の木をじっくりと眺めなら大切な人と過ごすのは特別な時間になります。美しい桜の風景はとてもロマンチックでデートシーンにもぴったり。中島の地蔵桜の風景はきっと旅の忘れられない思い出になるでしょう。
また、ライトアップされた中島の地蔵桜の木は撮影スポットとしても大変な人気で、満開時には多くのカメラ撮影を行う人が訪れます。福島県内の写真愛好家による「県内一本桜番付」というもので「中島の地蔵桜」は西の関脇となったほどだそう。福島県は桜の名所が多いことを考えると、なかなかの順位だと言えます。
桜の巨樹としてはまだ中島の地蔵桜は小さいほうであっても、その写真移りの良さが評価されているそうです。ライトアップされた美しい桜の写真を撮影するために、日没の二時間前から撮影場所を確保するためにやって来る人も。遠方からやってくる人も多く、夜は撮影者の人が集まり美しい桜のライトアップされた写真を撮ろうと狙っています。
中島の地蔵桜の姿と水田に映る桜の両方を正面から撮影すると素晴らしい写真を撮ることができるのはもちろん、別の角度から桜を撮影するのもまた違った雰囲気の桜の姿を撮ることができるのでおすすめです。日中とは違った雰囲気で楽しめるライトアップされた夜の中島の地蔵桜もぜひ堪能してみては。
中島の地蔵桜 開花情報
中島の地蔵桜は4月中旬~4月下旬ごろに美しいピンク色の花をつけ満開になります。満開時期の日没後にはライトアップされます。例年の見ごろは4月下旬になることが多いようです。東北地方である福島県の桜の開花時期は首都圏の桜の満開時期より遅いですが、東北地方の他の県と比べると早いほうになります。
満開の地蔵桜を見たいという人は「二本松市観光連盟」のホームページで開花状況をまめにチェックするとよいでしょう。こちらのサイトでは、桜の状態が、つぼみ、三分咲き、五分咲き、満開、散り始め、葉桜など、その時の開花状況をわかりやすく掲載しています。中島の地蔵桜以外の周辺にある桜の状況も合わせて知ることができます。
また、「中島の地蔵桜Facebook」でも地蔵桜の開花状況の様子を写真で知ることができます。桜の開花状態は気温が少しでも高い日が続くとあっという間に満開になったり、逆に寒い日や雨の日が続くと開花日が遅れたりします。ぜひこれらのサイトを利用して美しい「中島の地蔵桜」を見に出かけましょう。
2022年には桜の開花に合わせて4月2日 ~4月17日に「中島の地蔵桜まつり2022」が開催されました。桜の見物に出かけるのであればぜひ、桜まつりの開催期間に訪れるのがおすすめです。
また、桜の見物の際には、桜の開花状況と合わせて、その日の気温やおすすめの服装などもチェックしていくとよいでしょう。
中島の地蔵桜へアクセス
福島県二本松市針道字中島にある「中島の地蔵桜」へのアクセスは下記の通りです。
・各地から二本松市まで
東京方面から来る場合 : 川口JCTから乗り、東北自動車道を利用して二本松ICへ 約3時間程度
で到着することができます。
宮城方面から来る場合 : 仙台宮城ICから東北自動車道を利用して二本松ICへ 約1時間30分で
到着することができます。
新潟方面から来る場合 : 新潟中央JCTから磐越自動車道を利用し、郡山JCTを経由して二本松市まで約1時間30分程度で到着することができます。
・二本松ICから中島の地蔵桜まで
二本松ICから「中島の地蔵桜」のある場所までは、車で約30~40分となります。二本松市役所東和支所から約1kmの場所に位置します。
近隣には、同じ二本松市にある岳温泉をはじめ、お隣の福島市や郡山市に温泉が多くあり宿泊施設も充実しています。「中島の地蔵桜」を訪れる際に利用するのもよいでしょう。
中島の地蔵桜の駐車場
中島の地蔵桜を訪れる場合は、中島の地蔵桜駐車場を無料で利用することができます。
駐車場は、普通車であれば、20台、大型車が1台停められる広さです。「中島の地蔵桜まつり」が開催されているピーク期間は、地元の警備の方が案内してくれます。駐車場からゆるやかな坂を下って行った場所に中島の地蔵桜があります。
また、桜まつりの開催中は仮設トイレも設置されているとのことなので安心感があります。
「中島の地蔵桜」は、「三春の滝桜」ほど知られていないとは言え、桜の満開シーズンには、訪れる人も年々増えています。天気が良いおだやかな休日の日などは観光客が多く訪れる可能性もあるので駐車場が若干混むことが予想されます。少し時間をずらして訪れるとよいでしょう。